淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
「千葉に行くんですか?」
「そうなるかもしれないの」

と、答えたところで驚いて振り向いた。
返事をしたのはもちろん猫ではなく、いつの間にかそこに立っていた戸倉瑞樹だったのだ。

「い、いつからそこに!?」
「ついさっきからです。今日もご飯を持ってきてくれてありがとうございます」

戸倉瑞樹はそう言うと麻里奈の隣にしゃがみ込み、猫の喉を撫でた。
猫は気持ちよさそうに目を細めて喉を鳴らしている。

「声をかけてくれたらよかったのに」
「猫に話しかけているから、つい面白くて」

クスクスと笑う戸倉瑞樹に麻里奈の顔は真っ赤に染まる。
恥ずかしさだけではなくて、胸の奥がキュンキュンしているのが自分でもわかった。

「それにしても千葉とは偶然ですね」
なにかを思い出したように言う戸倉瑞樹に「え?」と、首をかしげる。
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