赤金の回廊 ~御曹司に恋した庶民令嬢は愛に惑う~
「おかしい……」
さらにもう一枚を手にとる。
「これ、合成だわ」
涙を拭い、千枝華は大和に言う。
大和の顔から表情が消えた。
「影の向きがおかしいの」
彼が写真を手に、本当だ、と呟く。
「こんな写真、誰が……」
千枝華が困惑して大和を見ると、彼は深くため息をついた。
「やっぱ安いところはダメだな」
「え?」
次の瞬間、大和は千枝華をベッドに押し倒す。
「なにを……!」
肩をベッドに押し付けられ、動けない。足をばたばたさせても空を切るばかりだ。
「その写真は俺が作らせた」
「なんで……」
「事実なんてどうでもいい。ホテルに入る写真があり、出て行く写真がある。それだけで普通は誤解する。いったん入ったヒビはなかなか修復できない」
千枝華は逃げようともがくが、大和はそれを許さない。
「だけど、君は気付いてしまった。愛かなあ?」
「離して!」
「彼は気が付くかな。今度は本物だからね」
千枝華の顔から血の気が引いた。
「写真を彼に送ったよ。俺が君と肩を寄せ合ってるところ、ホテルに入るところ、部屋に入るところをね」
「秘書の方が……」
「写り込むようなヘマはしないよ」
大和が嘲笑う。
「今頃、怒り狂ってるかなあ。婚約破棄されるかな?」
千枝華の顔から血の気が引いた。
ずっと将周だけを想っていた。なのに、こんな罠にはまって裏切ったと思われるなんて。
「あなたとはなにもないわ!」
「今はまだ、ね」
舌なめずりして、大和が答える。
さらにもう一枚を手にとる。
「これ、合成だわ」
涙を拭い、千枝華は大和に言う。
大和の顔から表情が消えた。
「影の向きがおかしいの」
彼が写真を手に、本当だ、と呟く。
「こんな写真、誰が……」
千枝華が困惑して大和を見ると、彼は深くため息をついた。
「やっぱ安いところはダメだな」
「え?」
次の瞬間、大和は千枝華をベッドに押し倒す。
「なにを……!」
肩をベッドに押し付けられ、動けない。足をばたばたさせても空を切るばかりだ。
「その写真は俺が作らせた」
「なんで……」
「事実なんてどうでもいい。ホテルに入る写真があり、出て行く写真がある。それだけで普通は誤解する。いったん入ったヒビはなかなか修復できない」
千枝華は逃げようともがくが、大和はそれを許さない。
「だけど、君は気付いてしまった。愛かなあ?」
「離して!」
「彼は気が付くかな。今度は本物だからね」
千枝華の顔から血の気が引いた。
「写真を彼に送ったよ。俺が君と肩を寄せ合ってるところ、ホテルに入るところ、部屋に入るところをね」
「秘書の方が……」
「写り込むようなヘマはしないよ」
大和が嘲笑う。
「今頃、怒り狂ってるかなあ。婚約破棄されるかな?」
千枝華の顔から血の気が引いた。
ずっと将周だけを想っていた。なのに、こんな罠にはまって裏切ったと思われるなんて。
「あなたとはなにもないわ!」
「今はまだ、ね」
舌なめずりして、大和が答える。