俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
私の勘違い・・・でも・・・
「1度も付き合って・・・無いんですか?」
「あぁ、もちろん。幼馴染みは皆知ってることだから、親しく話してるのを見て、尾ひれが付いて、そんな噂になったんだな」
私の頬を撫でて、優しく話を続けた。

「俺と皐さんは、ただの幼馴染みだ。皐さんは、仕事としては息が合うけど、女性として見たことが無い。付き合うとか、まして、抱くなんて絶対に無いよ」
「すみません・・・今朝あの箱を見て、てっきり・・・」
「まぁ、俺も隠して誤解を招くような事したのも悪かった。だけど・・・」
私を抱き寄せ、膝に乗せた。

「俺自身、経験のために1度だけと思ったけど・・・ダメだな。今日だけっていうわけには、いかなさそうだ」
「そ、そんな、職場で・・・」
「定時になれば、仕事は終わり。それに、副社長の俺の特権ってことで・・・」
甘いマスクで微笑んで、私の胸に顔を埋めて、抱きついてきた。

「こんな俺、誰にも見せられない・・・責任取れよ、花純」
ずっと心に引っかかっていた皐さんの存在が、嘘のように消えていく。

「それは、私の方です、柊弥さん・・・」
柊弥さんは、私だけのもの・・・
そう示すように、頭を撫でる

「ったく・・・どれだけ俺に惚れさせるんだよ」
両手で私の頬を包み込むと、優しいキスで私の気持ちに応えてくれた。

大好きです・・・柊弥さん。
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