ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
昔同じ物を持っていたようで、その目が優しく細められている。

けれど私達には過去を振り返って懐かしむ余裕はなかった。

膨大な数のぬいぐるみに時間をとられたせいで、今や水位は太もも付近までやってきている。

ヒントになっている星マークを探すのに時間を取られすぎている。

梨乃は懐かしい気持ちを自分の胸に押し込めて本棚に向き合った。

絵本を一冊ずつ手に取り、パラパラとページをめくっていく。

星が出てくる物語は無数にあるはずなのに、調べても調べても星の絵は出てこない。

ついに最後に一冊になったとき、水はすでに太ももの上まで到達していた。




「どうしてどこにも星マークがないの!?」




本棚を調べ尽くしてしまった梨乃が青ざめて叫ぶ。

今では少し歩くのでも水が邪魔してうまく歩けない。

背の低いテーブルと椅子は水の中に沈んでしまっていた。


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