ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
じゃないと脱出ゲームとして成立しないんだから!

梨乃はまだ探していない場所がないか、見落としがないか、念入りに部屋の中を見つめる。

小ぶりな本棚の上には白い花瓶が置かれていて、持ち上げてみると重たくて冷たい。

花瓶に刺さっているのはピンク色の花で、甘い香りがするから生花だとわかった。

花瓶の中にはちゃんと水も入れられていて波打つのを感じた。

花瓶を自分の顔よりも上に持ち上げて底を確認してみる。

そこにはなにかの刻印が押されているけれど、残念ながら星マークではなかった。




「どうしてどこにも星マークがないんだろう……」




花瓶を本棚の上に戻して梨乃はつぶやく。

その表情は絶望に満ちていて、肌は青白く輝いている。




「そんなハズない。きっと、見落としたんだ」




文秋も青い顔をしているけれど、どうにか前向きになろうとしているのがわかる。

もう1度、すでに調べた場所を3人で調べ直していく。

膨大な数のぬいぐるみも、本棚も、おもちゃ箱も。
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