ガラスのピアノは涙にきらめく ~御曹司を誘拐したら冷たく溺愛されました~
それを持ち、漣は桜空の隣に立つ。
背の高い彼に見下ろされ、威圧感がすごかった。気圧される桜空にかまわず彼はケースを開けて見せる。
「きれい」
思わず声を上げた。大粒のカボションカットの薔薇水晶のピアスだった。小さなダイヤが一粒、その下にきらきらと揺れる。
「つけてやろう」
言われて、桜空は今つけているピアスをはずす。
漣の手が彼女の耳に触れる。
それだけで顔が熱くなる。
なのに。
漣の指がすうっと首筋を撫でる。
びくっと体を震わせた。
くく、と漣が笑う。
なんて意地悪な人なんだ。
ぎゅっと拳を握りしめ、頬を染めて漣をにらんだ。
くく、とまた笑い、今度は本当にピアスをつけてくれた。
その耳に漣は囁く。
「それは盗聴器だ。音声は常に送信されて見張られている」
「そんな」
桜空が声をあげると、漣はじろりとにらんだ。
「お、おトイレのときはどうしたら……」
小声でたずねると、漣はあきれたように息をついた。
「裏側にスイッチがあるから切れ。だが、それだけ不利になると思え。敵と密談していると判断されても仕方のないことだ」
「わかりました」
「お前はエサだ。おとなしくしろよ」
「ま、待ってください」
「なんだ?」
「かさねさんにいつからつきあってるのか聞かれたんです」
「そんなことも決めないといけないのか」
めんどうそうに彼は言う。
「スマホに送っておく。読んでおけ」
はい、と桜空は答えた。
背の高い彼に見下ろされ、威圧感がすごかった。気圧される桜空にかまわず彼はケースを開けて見せる。
「きれい」
思わず声を上げた。大粒のカボションカットの薔薇水晶のピアスだった。小さなダイヤが一粒、その下にきらきらと揺れる。
「つけてやろう」
言われて、桜空は今つけているピアスをはずす。
漣の手が彼女の耳に触れる。
それだけで顔が熱くなる。
なのに。
漣の指がすうっと首筋を撫でる。
びくっと体を震わせた。
くく、と漣が笑う。
なんて意地悪な人なんだ。
ぎゅっと拳を握りしめ、頬を染めて漣をにらんだ。
くく、とまた笑い、今度は本当にピアスをつけてくれた。
その耳に漣は囁く。
「それは盗聴器だ。音声は常に送信されて見張られている」
「そんな」
桜空が声をあげると、漣はじろりとにらんだ。
「お、おトイレのときはどうしたら……」
小声でたずねると、漣はあきれたように息をついた。
「裏側にスイッチがあるから切れ。だが、それだけ不利になると思え。敵と密談していると判断されても仕方のないことだ」
「わかりました」
「お前はエサだ。おとなしくしろよ」
「ま、待ってください」
「なんだ?」
「かさねさんにいつからつきあってるのか聞かれたんです」
「そんなことも決めないといけないのか」
めんどうそうに彼は言う。
「スマホに送っておく。読んでおけ」
はい、と桜空は答えた。