ガラスのピアノは涙にきらめく ~御曹司を誘拐したら冷たく溺愛されました~
漣は苦虫をかみつぶしたような顔をしている。
和志は和ませようとあえて口を出してくれたのだ。
この冷徹で完璧な人にも苦手があるのだと、急に身近に感じて来る。
ふと、桜空の目に売店が映った。
「どうした」
「なんでもないです」
「言え」
いらついた彼に、桜空はおずおずと口にする。
「ソフトクリームが食べたいです……。テーマパークで食べるの、憧れだったんです」
「そんなこと」
彼は和志に買いにいかせた。それについていくために桜空はリムジンを降りる。
和志と桜空が仲良さそうに売店に並ぶのを見た漣は、面白くない気持ちになって降りた。
和志はすっと下がり、場所を開ける。
桜空はすぐそばのベンチに座ってソフトクリームを舐めた。
漣が横に座ると、桜空はにこっと笑ってお礼を言う。
「ありがとうございます。おいしいです」
「この程度で喜ぶのか」
「……はい」
ペロッとまた舐める。冷たい甘さが口に広がった。
「俺にも少し食べさせろ」
桜空は驚いた。なんで買わないのか、と思ったが一口欲しいだけなら買うのももったいないな、と思い直す。
「こっち側はまだ食べてないので」
桜空がソフトクリームを差し出すと、彼はその手をよけて彼女の唇を奪った。
驚いた彼女の手からソフトクリームが落ち、アスファルトに飛び散った。
乱暴な、支配を確認するような深いキスだった。桜空は抵抗するが、漣が肩を押さえて離さない。
「甘いな」
ようやく唇を離した彼は、ぺろりと自身の唇を舐めた。
「指にもついてるぞ」
彼は言い、彼女の指を口に含む。指を舐める彼の舌はやわらかくて温かかった。
「やめて!」
顔を真っ赤にして慌てて手を引いた。舐められたところをハンカチで拭い、口を拭った。
「初めてでもあるまいに」
和志は和ませようとあえて口を出してくれたのだ。
この冷徹で完璧な人にも苦手があるのだと、急に身近に感じて来る。
ふと、桜空の目に売店が映った。
「どうした」
「なんでもないです」
「言え」
いらついた彼に、桜空はおずおずと口にする。
「ソフトクリームが食べたいです……。テーマパークで食べるの、憧れだったんです」
「そんなこと」
彼は和志に買いにいかせた。それについていくために桜空はリムジンを降りる。
和志と桜空が仲良さそうに売店に並ぶのを見た漣は、面白くない気持ちになって降りた。
和志はすっと下がり、場所を開ける。
桜空はすぐそばのベンチに座ってソフトクリームを舐めた。
漣が横に座ると、桜空はにこっと笑ってお礼を言う。
「ありがとうございます。おいしいです」
「この程度で喜ぶのか」
「……はい」
ペロッとまた舐める。冷たい甘さが口に広がった。
「俺にも少し食べさせろ」
桜空は驚いた。なんで買わないのか、と思ったが一口欲しいだけなら買うのももったいないな、と思い直す。
「こっち側はまだ食べてないので」
桜空がソフトクリームを差し出すと、彼はその手をよけて彼女の唇を奪った。
驚いた彼女の手からソフトクリームが落ち、アスファルトに飛び散った。
乱暴な、支配を確認するような深いキスだった。桜空は抵抗するが、漣が肩を押さえて離さない。
「甘いな」
ようやく唇を離した彼は、ぺろりと自身の唇を舐めた。
「指にもついてるぞ」
彼は言い、彼女の指を口に含む。指を舐める彼の舌はやわらかくて温かかった。
「やめて!」
顔を真っ赤にして慌てて手を引いた。舐められたところをハンカチで拭い、口を拭った。
「初めてでもあるまいに」