腐った苺

「ごめんごめん
遅くなっちゃった」



数学の山口(やまぐち)先生
山ピーが教務室から戻ってきた



おかげで中川に数学教えてもらえた



「わかんないとこある人言ってね!」



1番前の席の私、山ピーと目が合う

秒で目をそらす


山ピー今日も綺麗だよ


綺麗だけどふたりの世界にはなりたくない

先生にはどこをどお質問していいかわからない



「先生、ここ教えて…」



隣の中川が質問した



さっき私に教えてくれたのに…

まぁ中川もわかんないとこあるんだ

だから補習に参加してるわけだし

ま、私とそれほど変わらないってことか



「隣の桜井さんもわからなかったら
一緒に聞いてて」



「あ、はい…」



なぜ山ピーは
私がわからないことを
わかった?

答:だいたいわからないから



「問題Eの3…
この図形が…………………」



ふーん…

フムフム…

フムフム…



中川、真剣に聞いてる

数学の先生になりたいんだから当たり前か


数学好きなんだね


好きとできるは違うけど
中川ってどの教科もそんなに…アレだよね

まぁ私が言える立場じゃないけどね



「桜井さん、わかった?」



「あ、はい…なんとなく…」



「わかんないかー…」



「いや、わかったと思います」



「明日の補習の始めに小テストするからね
家帰ってからまた見直してね!」



いや、今日は帰ったら推しの…



「先生、次ここは?」



それにしても中川マジメだな


入試が迫ってきてるわけだから
みんな追い込みだよね


私もね←



「あ、そこね…
問題Eの4
ちょっとみんなも黒板見てー!
黒板で説明するねー
ここ入試で出るよー!」



中川ちょっと残念そうだったな…

気のせい?



中川ってさ…もしかして…



数学が好きなんじゃなくて
山ピーのことが…



え、でも山ピーは大人の女性よ

まぁ去年大学出て新卒らしいけどね



中川と山ピーね…

でも並んだら…

まあまあ…

中川って大人っぽいし釣り合うかもね…

へー…

はー…

あー…



絶対中川
山ピーのこ好きじゃん!



中川の横顔は恋をしてた



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