知人の紹介で
 しばらくして彼女の母親がやってくると、そこで初めて互いに自己紹介をした。

 彼女の名前は山西陽菜(やまにしひな)と言い、やはり十八歳であるらしかった。優作も軽く自分のことを話し、それから彼女に代わって一通り事情を説明した。彼女は被害者だからあまり叱りすぎないであげてくれと添えたが、まあある程度は怒られるだろう。それは彼女の成長のためにも必要だからしかたない。

 優作は彼女に紹介できる仕事の件も母親に話し、紹介先として考えている、とあるレストランのホームページを見せた。そこは優作の両親が営んでいる小さなレストランで、ここからだと電車で二十分くらいの距離があるが、通えない範囲ではないだろう。

 この間、バイトの子が辞めてしまって人手が足りないと両親が言っていたからちょうどよいと思ったのだ。

 優作は自分の連絡先を告げ、もしも本当にここで働きたいなら早めに連絡をしてほしいと伝え、あとは母親にすべて任せて自宅へと帰った。
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