知人の紹介で
 陽菜を駅まで送り届け、すぐに家まで戻った優作は、ようやく母に今日呼びだした理由を訊いた。こんな時間からだと自分は何もできないぞと思ったが、母はすでに用は済んだと言う。どうやらクリスマスに陽菜を一人で歩かせるのもかわいそうだからと優作を呼んでいたらしい。

 自分なんて呼んでもしかたないだろうと言えば、そんなんだからダメなのだと、なぜか母からダメ出しを食らってしまった。だが、そんな理由で優作を呼ぶのはやはり間違っていると思う。クリスマス・イブのひと時を過ごすのにふさわしい人はもっと他にいたはずだ。母は自分の息子の価値を高く見積もりすぎている。もっと陽菜の気持ちをちゃんと考えてからにしてほしいものだ、なんて優作は思っていた。
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