知人の紹介で
「湊斗くん……ごめんね。私がいなくなると思って不安だった?」
「……うん」
「ごめんね。でも、安心して? 湊斗くんのこと絶対放りだしたりしないから。最後まで一緒にいるからね」
そう言ってやれば、湊斗は笑みを浮かべてくれたもののまだ少し不安な表情も残していた。
「ありがとう、純花さん。ねえ、一つ我儘言ってもいい? 僕勉強頑張るから、受験終わるまで純花さん誰とも付き合わないで? 僕も絶対誰とも付き合わないから。受験に集中するから」
その束縛みたいな台詞に純花は自身の胸の鼓動を少し速めてしまった。
でも、湊斗のその言葉に特別な意味はなくて、純粋に心を許せる相手がいなくなってしまうのが不安なのだろう。ただの生徒相手にその約束をするのはいき過ぎていると思うが、湊斗には何の不安もなく受験に臨んでほしいと思っているし、そもそもそれを意識している人は目の前にいる彼以外にいないから、その約束をすること自体は純花にとっては何の問題もなかった。
反対に湊斗のほうはそんな制限を設けなくていいんじゃないかと思う。もしも恋の力を糧に頑張れるのなら、誰かと付き合ったっていいだろう。きっとそうなれば純花は少しばかりの胸の痛みを覚えるはずだが、それは純花の問題だ。
「いいよ。約束する。でも、湊斗くんは好きにしていいよ。恋することで受験頑張れるなら、誰かと付き合ったっていいと思うよ?」
「ううん。純花さんがいてくれればいい。だから、絶対約束守ってね?」
「わかった。いいよ」
「ありがとう! 純花さん!」
本当に随分と懐かれてしまったようだ。
そんな彼に対して邪な気持ちを抱いてしまうのが心苦しい。家庭教師と生徒である以上、二人の仲が進展することは絶対にない。自分を慕ってくれる湊斗に、日々想いは強くなっているが、この想いだけは決して悟られてはならない。
純花はあと少しだけだからと自分自身に言い聞かせ、受験まで湊斗を支えることだけに注力した。
「……うん」
「ごめんね。でも、安心して? 湊斗くんのこと絶対放りだしたりしないから。最後まで一緒にいるからね」
そう言ってやれば、湊斗は笑みを浮かべてくれたもののまだ少し不安な表情も残していた。
「ありがとう、純花さん。ねえ、一つ我儘言ってもいい? 僕勉強頑張るから、受験終わるまで純花さん誰とも付き合わないで? 僕も絶対誰とも付き合わないから。受験に集中するから」
その束縛みたいな台詞に純花は自身の胸の鼓動を少し速めてしまった。
でも、湊斗のその言葉に特別な意味はなくて、純粋に心を許せる相手がいなくなってしまうのが不安なのだろう。ただの生徒相手にその約束をするのはいき過ぎていると思うが、湊斗には何の不安もなく受験に臨んでほしいと思っているし、そもそもそれを意識している人は目の前にいる彼以外にいないから、その約束をすること自体は純花にとっては何の問題もなかった。
反対に湊斗のほうはそんな制限を設けなくていいんじゃないかと思う。もしも恋の力を糧に頑張れるのなら、誰かと付き合ったっていいだろう。きっとそうなれば純花は少しばかりの胸の痛みを覚えるはずだが、それは純花の問題だ。
「いいよ。約束する。でも、湊斗くんは好きにしていいよ。恋することで受験頑張れるなら、誰かと付き合ったっていいと思うよ?」
「ううん。純花さんがいてくれればいい。だから、絶対約束守ってね?」
「わかった。いいよ」
「ありがとう! 純花さん!」
本当に随分と懐かれてしまったようだ。
そんな彼に対して邪な気持ちを抱いてしまうのが心苦しい。家庭教師と生徒である以上、二人の仲が進展することは絶対にない。自分を慕ってくれる湊斗に、日々想いは強くなっているが、この想いだけは決して悟られてはならない。
純花はあと少しだけだからと自分自身に言い聞かせ、受験まで湊斗を支えることだけに注力した。