知人の紹介で
湊斗を駅まで送る最中、湊斗は急にしおらしく純花を窺ってきた。
「純花さん……僕と付き合ってくれるよね?」
「これで付き合わなかったら、私、湊斗くんのご両親に合わせる顔ないよ?」
「……ごめん」
湊斗は全身で反省を表現してくる。そのしゅんとしている姿がとてもかわいい。
「ふふ。いじわる言ってごめんね。いいよ。私も湊斗くんが好きだから付き合おう?」
「本当?」
「本当。でも、もう二度とああいうことしちゃだめだよ? ちゃんと最初から私に相談してね?」
「わかった。相談する。するから僕の恋人になって?」
「いいよ。よろしくね、湊斗くん」
「あはは! ありがとう、純花さん!」
湊斗は今度は全身で喜びを表現したかと思うと、急に人気のないほうへ純花を連れ込み、純花に口づけようとしてきた。
純花は慌てて湊斗の口を塞いでそれを止める。
「待って! それはお父さんの条件に反するから」
「え……このくらいは問題ないよ。大丈夫。これより先は絶対しないから」
「でも……っ!?」
しっかりと両手を抑え込まれ、抵抗する間もなくそのまま口づけられてしまった。
「ほら、もうしたから、一回も二回も変わらない。いいでしょ?」
「え、ちょっと待っ――んっ」
今度は純花をしっかりと抱き込み、何度も口づけてくる。
「はあ、純花さん。もう純花さんは僕のものだよ。絶対に逃がさないからね」
「だから、強引なのはダメだってば……」
「ごめんなさい。じゃあ、ちゃんと訊く。もう一回キスしたい。してもいい?」
この男はどうやら上手く表情を使い分けているようだ。その子犬のような目で見られると純花はだめなのだ。断れなくなってしまう。
「もう……一回だけね」
結局、湊斗の満足いくまで、ずっと口づけを受けていた純花であった。
それからの二人は順調に交際を重ねた。
そして、湊斗の大学卒業と同時に入籍し、結婚式も三月中に挙げてしまった。今は夫婦として幸せに暮らしている。
「純花さん……僕と付き合ってくれるよね?」
「これで付き合わなかったら、私、湊斗くんのご両親に合わせる顔ないよ?」
「……ごめん」
湊斗は全身で反省を表現してくる。そのしゅんとしている姿がとてもかわいい。
「ふふ。いじわる言ってごめんね。いいよ。私も湊斗くんが好きだから付き合おう?」
「本当?」
「本当。でも、もう二度とああいうことしちゃだめだよ? ちゃんと最初から私に相談してね?」
「わかった。相談する。するから僕の恋人になって?」
「いいよ。よろしくね、湊斗くん」
「あはは! ありがとう、純花さん!」
湊斗は今度は全身で喜びを表現したかと思うと、急に人気のないほうへ純花を連れ込み、純花に口づけようとしてきた。
純花は慌てて湊斗の口を塞いでそれを止める。
「待って! それはお父さんの条件に反するから」
「え……このくらいは問題ないよ。大丈夫。これより先は絶対しないから」
「でも……っ!?」
しっかりと両手を抑え込まれ、抵抗する間もなくそのまま口づけられてしまった。
「ほら、もうしたから、一回も二回も変わらない。いいでしょ?」
「え、ちょっと待っ――んっ」
今度は純花をしっかりと抱き込み、何度も口づけてくる。
「はあ、純花さん。もう純花さんは僕のものだよ。絶対に逃がさないからね」
「だから、強引なのはダメだってば……」
「ごめんなさい。じゃあ、ちゃんと訊く。もう一回キスしたい。してもいい?」
この男はどうやら上手く表情を使い分けているようだ。その子犬のような目で見られると純花はだめなのだ。断れなくなってしまう。
「もう……一回だけね」
結局、湊斗の満足いくまで、ずっと口づけを受けていた純花であった。
それからの二人は順調に交際を重ねた。
そして、湊斗の大学卒業と同時に入籍し、結婚式も三月中に挙げてしまった。今は夫婦として幸せに暮らしている。