知人の紹介で
「君たち、やめなさい」
その声を聞き、そして、その声を発した人物を目にしたとき、千景は深い深い安心感を得ていた。
だって、そこにいたのは千景に嫌味を言っていても、優しさに溢れているとわかる人物。日野浦和巳だったのだから。
「日向、すぐに警察に通報を」
指示を出された日向と思しき男が携帯電話を取りだす。
それを見たリーダー格らしい男が「行くぞ」とこぼせば、男たちは千景たちの前から立ち去っていった。
自分が助かったのだとわかると急に力が抜けて、千景はその場にへたり込んだ。
「君は学習能力がないのか? その正義感もほどほどにしないといつか身を滅ぼすぞ」
まったく和巳の言う通りだ。それでも千景はあの女性を放っておけなかったのだ。困っている人がいるのに見て見ぬふりなんて絶対にできない。それが千景なのだ。
「……だって、困っている人を放っておけないじゃない」
「はあー。だからといって男数人に女一人で食ってかかるバカがどこにいる」
「なっ!?」
バカとまで言われれば、千景はまた腹が立ってしまって、思わず和巳を睨みつけた。
その目つきが気に入らなかったのだろうか。和巳は千景の両腕を強く押さえつけてくる。千景はその力に反抗しようと自分も力を入れてみるがびくともしない。
「ほら、簡単に押さえ込まれるだろうが。何かあってからじゃ遅いんだぞ? 自分の身も助けられないやつが余計なことをするな」
和巳はそう吐き捨ててから、千景を押さえつけていた手を離した。
「でも……だからって、困ってる人を見捨てられない」
「見捨てろなんて言っていないだろ。考えなしに突っ込むなと言っているんだ!」
ド正論である。確かにもっといいやり方があったはずだ。誰か人を呼んでくるとか、それこそさっさと警察に通報するとか、上手い対処法はあっただろうに、千景は感情に流されて真正面から特攻してしまった。本当にいい大人が情けない。
千景はまたもや自分の至らなさを自覚させられて、もう何も言えなかった。
その声を聞き、そして、その声を発した人物を目にしたとき、千景は深い深い安心感を得ていた。
だって、そこにいたのは千景に嫌味を言っていても、優しさに溢れているとわかる人物。日野浦和巳だったのだから。
「日向、すぐに警察に通報を」
指示を出された日向と思しき男が携帯電話を取りだす。
それを見たリーダー格らしい男が「行くぞ」とこぼせば、男たちは千景たちの前から立ち去っていった。
自分が助かったのだとわかると急に力が抜けて、千景はその場にへたり込んだ。
「君は学習能力がないのか? その正義感もほどほどにしないといつか身を滅ぼすぞ」
まったく和巳の言う通りだ。それでも千景はあの女性を放っておけなかったのだ。困っている人がいるのに見て見ぬふりなんて絶対にできない。それが千景なのだ。
「……だって、困っている人を放っておけないじゃない」
「はあー。だからといって男数人に女一人で食ってかかるバカがどこにいる」
「なっ!?」
バカとまで言われれば、千景はまた腹が立ってしまって、思わず和巳を睨みつけた。
その目つきが気に入らなかったのだろうか。和巳は千景の両腕を強く押さえつけてくる。千景はその力に反抗しようと自分も力を入れてみるがびくともしない。
「ほら、簡単に押さえ込まれるだろうが。何かあってからじゃ遅いんだぞ? 自分の身も助けられないやつが余計なことをするな」
和巳はそう吐き捨ててから、千景を押さえつけていた手を離した。
「でも……だからって、困ってる人を見捨てられない」
「見捨てろなんて言っていないだろ。考えなしに突っ込むなと言っているんだ!」
ド正論である。確かにもっといいやり方があったはずだ。誰か人を呼んでくるとか、それこそさっさと警察に通報するとか、上手い対処法はあっただろうに、千景は感情に流されて真正面から特攻してしまった。本当にいい大人が情けない。
千景はまたもや自分の至らなさを自覚させられて、もう何も言えなかった。