両片想い政略結婚~執着愛を秘めた御曹司は初恋令嬢を手放さない~
その言葉に、幼いころの記憶がよみがえる。
俺が一歩踏み出すたびに、うれしそうに笑っていた女性。愛されていたんだと知り、胸に熱いものが込み上げてきた。
「その後、息子の存在を知ったお義父様が翔真さんを引き取りました。そのときすでにお義母様と結婚していましたが、ふたりはよろこんで翔真さんを受け入れたって」
「でも父のもと恋人の子どもを育てるなんて、母にとっては苦痛でしかなかったんじゃ……」
「お義母様は子どもができづらい体質だったそうです。そのことを結婚後に知りふさぎ込んでいたそうですが、翔真さんを引き取ってから世界が明るくなったように感じたって言っていました。翔真さんの成長がうれしくて、一緒にいられるのが幸せで、神様から宝物をもらった気分だったって。気持ちが前向きになるにつれて体調もよくなって、自然と悠希を授かることができたそうです。お義父様もお義母様も、今ある幸せはすべて翔真さんのおかげだって言っていました」
父も母も、いつも俺に優しい笑顔を向けてくれていた。だけど、俺の存在は両親を苦しめているんじゃないかと不安だった。俺はいないほうがいいんじゃないかと何度も自分を責めていた。
でも、違ったんだ……。
「そんなこと、知らなかった」
ぽつりとつぶやいてからかぶりを振る。
俺が一歩踏み出すたびに、うれしそうに笑っていた女性。愛されていたんだと知り、胸に熱いものが込み上げてきた。
「その後、息子の存在を知ったお義父様が翔真さんを引き取りました。そのときすでにお義母様と結婚していましたが、ふたりはよろこんで翔真さんを受け入れたって」
「でも父のもと恋人の子どもを育てるなんて、母にとっては苦痛でしかなかったんじゃ……」
「お義母様は子どもができづらい体質だったそうです。そのことを結婚後に知りふさぎ込んでいたそうですが、翔真さんを引き取ってから世界が明るくなったように感じたって言っていました。翔真さんの成長がうれしくて、一緒にいられるのが幸せで、神様から宝物をもらった気分だったって。気持ちが前向きになるにつれて体調もよくなって、自然と悠希を授かることができたそうです。お義父様もお義母様も、今ある幸せはすべて翔真さんのおかげだって言っていました」
父も母も、いつも俺に優しい笑顔を向けてくれていた。だけど、俺の存在は両親を苦しめているんじゃないかと不安だった。俺はいないほうがいいんじゃないかと何度も自分を責めていた。
でも、違ったんだ……。
「そんなこと、知らなかった」
ぽつりとつぶやいてからかぶりを振る。