甘やかで優しい毒〜独占欲強めな彼に沼る
抱きしめる腕の中で、彼女の腹部に滾る半身を押し付けたら、驚き目を右往左往させる彼女に、してやったりとほくそ笑む。
すぐに愛し合えるとは思っていないが、どれだけ俺が彼女を求めているのかと知らしめることに成功したのだ。
一線を引かれて、どう近づけばいいかわからずいたことを思えば、これが、喜ばずにいられようか…
俺を意識しろ。
頭の中、俺だけでいっぱいになればいい。
もう、手加減なく攻めていくと誓ったが、今日は、キスだけで満足だと言ってやり、抱きしめる腕を離し解放してやろうと思った時だった。
「いいですけど、後悔しますよ」
あまりの衝撃に耳を疑った。
だが、こんなチャンスを逃すバカではない。
とことん、愛して俺を刻み込んでやる。
体から攻落…それでもいいじゃないか。
最終的に、彼女が自分のものになるのなら、順番が変わっても手に入れればいい。
要はやり方なんだ。
愛して
甘やかして
俺に依存させて
執着して離れられないほど、のめり込ませればいい。
「…言ったな…後悔なんてするかよ。お前こそ、後悔するなよ」
俺の執着を舐めるなよ。
時間が経てば、彼女の気持ちが変わる可能性もあり、家までの時間も惜しい俺は、近くのラブホに彼女と入った。