宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜


 いざ自覚すると恥ずかしくて仕方ない。
 言い逃げみたいになってしまい、この後どんな顔をすれば良いのだろう。


「……いやっ、今は仕事だ!」


 パンッパンッと頬を叩き、気持ちを切り替える。
 まだ今は勤務中なのだし、杉石様に嬉しい言葉をかけていただいたのだからもっと気を引き締めて頑張らないと。

 一旦宝さんのことは忘れよう。

 私は深呼吸をして個室を出て、切り替えて仕事に戻った。自分でも驚くくらいの集中力を発揮し、その後の仕事はものすごく捗った。
 他の方の打ち合わせも順調だし、また新たなお客様にも来ていただいた。

 定時にはしっかりと自分の仕事を終わらせることができた。


「あの、何かお手伝いできることありますか?」


 先輩プランナーに尋ねてみたが、先輩は首を振る。


「大丈夫よ。そもそも白金さん、杉石様の件で朝早かったんだし上がれるなら上がって?」

「あ、はい……お先に失礼します」


 本音を言えば、まだ帰宅する心の準備ができないから仕事していたいと思っていたのだけど……。
 こういう時、自分は社畜魂があるというか仕事以外に趣味がないというか。
 全部を仕事でどうにかしようとしてしまうところがあるなぁと思う。


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