宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜
不覚にもキュンとしたし、嬉しいと思ってしまった。
「好きなものって急に言われても……」
「何でもいい。食べたいものがあるならそこに連れて行く。生まれた時からこの街にいるから多少は案内できると思う」
「食べたいものですか」
パッと浮かんだのはお寿司だった。
子どもの頃から回転寿司が大好きで、毎回優璃と一緒に大喜びしていた。
でも、寿司なんて言ったら回らない寿司屋に連れて行かれるに決まっている。
ランチをするならなるべく安く済ませたい。ベリが丘のレストランの全てが高いわけじゃないし、比較的リーズナブルなお店もある。
それに遅めの朝食を食べたばかりだから、ランチにはまだ早い気がした。
あれこれ考えてから、ピンと思い浮かんだことがあった。
「あっ、行ってみたいお店あったんでした」
「なんだ?」
「職場で聞いたんですけど、サウスパークの近くにあるワッフルが美味しいらしくて。キッチンカーで毎日あるわけじゃないんですけど、来てる時は行列ができるらしいんですよ」
「ワッフルか。ふむ、行ってみるか」
「あ、でも今日来てるかはわからないし」
「まあ、何とかなる」
そう言って宝さんは誰かに連絡した。
「ああ、もしもし。サウスパークによく来るワッフルのキッチンカーを呼んでくれないか」
「えっ!?」
「そうか、ありがとう。よろしく頼む」