宝石みたいな婚前同居〜一夜限りのはずが強引御曹司に迫られています〜


 通話を終えた宝さんに慌てて訊ねた。


「今の電話なんですか!?」

「ワッフルの店を呼んだんだ」

「そんなことできるんですか!?」

「ちょっとしたコネでな」


 コネとは金剛グループのという意味だろうか。
 キッチンカーのワッフルなら高くつかないと思ったのに、この人の金銭感覚を舐めていた。

 結婚において金銭感覚のバランスって大事だと思うのだけど、その辺りのことはどう思っているのだろう。
 いやいや別に結婚するつもりではないけれど。誰に言い訳しているのか自分自身わからなかった。

 車を走らせて数分後、サウスパーク付近へ到着する。レンタルパーキングに車を停め、そこから歩いて二分程するとライトブルーとベビーピンクに塗られたかわいらしいキッチンカーが見えた。


「わざわざ来てくれてありがとう」

「いえ、いつも金剛様にはお世話になっていますから」


 何だか私の知らない会話がなされた後、宝さんが私の方を振り向いて言った。


「結瑠、好きなものを頼むといい。貸し切りだからな」

「貸し切りって……」


 わざわざ呼びつけて貸し切りとは、やはりスケールが違いすぎて呆れるしかない。


「どれも旨そうだな」


 頭が痛くなる私を差し置き、宝さんはメニューを見て吟味している。

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