病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない
リリアーヌが羨む派手なドレスをなるべく着ないようにして、アクセサリーもつけないで、友人も作らない。
何故、コレットがこうしなければならないのか。
その理由すら考えることも面倒になってしまった。

両親に疎まれて、いつの間にか侍女たちや使用人からも嫌われて、どこにも居場所がないと感じるようになる。

コレットはそう思い部屋で一人、本を読み耽る。
物語を読んでいると余計なことを考えなくていい。
それにリリアーヌが読み終わった本をコレットも読めと両親に言われていたからだ。
最近はリリアーヌが読んだ本の感想を聞くことが日課になった。
何故ならコレットは話すことが何もないからだ。

リリアーヌの部屋にも毎日通って、乾いた笑いを浮かべながら、彼女が満足しそうな〝いつもと同じ何もない日常〟の話をする。

次第にリリアーヌの興味がなさそうな難しい本に手を出しては話すようになる。
そうすれば早く解放されることを知ったからだ。

コレットは勉強をして学ぶことで、空虚な気持ちを紛らわしていた。
リリアーヌは相変わらず両親に愛されている。
欲しいものをなんでも手にしているリリアーヌと違って、コレットが強請れるものは何もない。
外出も許されずに、父に言われて領地のことを学びはじめる。
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