病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない
コレットが仕事を覚えて大量の資料を片付けると父が満足そうに頷く。
伯爵家を継ぐために……父や母にそう言われると、なんだかコレット自身を見てくれているようで嬉しくなった。
コレットは父の仕事を学び、手伝うことで時間を潰していた。

(この仕事をがんばれば、わたくしのことを認めてくれるかもしれない)

そんな淡い期待も数年後にはコレットに仕事を任せて楽をするためだと知って裏切られることになる。
当時は父の期待に応えるためにと、コレットは懸命に仕事を学んでいた。

そんなコレットに更に追い討ちをかけることが起こる。

必ず出席しなければならないパーティーがある。
それが国中の貴族が集まる王家主催のパーティーだ。
コレットは数ヶ月振りに外出することになる。
母はリリアーヌとミリアクト邸に残り、コレットはお手洗いに行くといって父から離れた。

(やっとヴァンに会える……!)

久しぶりにヴァンに会えるかもしれない……しかしいくら探してもヴァンの姿はない。

次第に外出が許可されるようになり、お茶会やパーティーに出席するようになっても、やはりヴァンを見つけることはできなかった。
コレットはヴァンが消えたことに大きなショックを受けた。

(わたくしがヴァンのことを話したりしたからこんなことに……っ!)

コレットは自分の愚かな行動を責めた。
まるで罰を受けているようだと思った。


それからあっという間に六年の月日が流れようとしていた。


コレットは今日もリリアーヌの部屋に座って、パーティーでの話をするように強請られていた。
コレットが顔を上げるとリリアーヌの部屋は様々なもので溢れていた。
両親からのプレゼントだろうか。
ドレスに髪飾り、アクセサリーに可愛らしい小物に人形。
すべてはコレットではなくリリアーヌに与えられる。
コレットは息苦しさを感じていた。
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