病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない
「コレット、もう一回言ってください」
「え……?」
「愛してるって言って欲しいんです」
「わたくしはヴァンのことが大好きよ。あなたを愛してる」
「~~~ッ!」
ヴァンがコレットを抱きしめる力が強くなる。
余程コレットに愛情を伝えられる言葉を言われることが嬉しいらしい。
メイメイとウロは安心したのかホッと息を吐き出している。
コレットは自分の言葉がヴァンにここまで影響を与えることに改めて驚きを感じていた。
ヴァンはどん底から後ろ盾を得てこうして皇帝に信頼される存在へと上っていったすごい人だ。
(きっとすごい努力をしたんでしょうね)
ゴツゴツとした手のひらに服の隙間から見える傷が、彼の波乱の人生を物語っているような気がした。
忙しそうにしていたり護衛が手厚い理由も、すべてコレットを守ろうとしているのだと今ならばわかる。
しかしヴァンにいくら「大丈夫」だと言わても、ただ彼に守られているだけなんて嫌だ。
「まだわたくしに話していないことはたくさんあるのかしら?」
「それは……」
ヴァンが口篭る中、コレットは大きく息を吸った。
「わたくしもヴァンのために強くなりたいわ!どんなことがあっても、あなたと一緒にいるとわたくしが決めたんだから」