病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない
両親はリリアーヌのために、それはそれは豪華なドレスを用意した。
煌びやかなドレスを纏い嬉しそうに微笑むリリアーヌを見て、皆が感動から涙している。
コレットとは真逆で、リリアーヌの表情は希望に満ちて輝いていた。

公爵家の馬車で迎えに来たディオンは、リリアーヌの姿を見て目を見開いた。


「リリアーヌ……!とても美しいよ」

「ディオン様、ありがとうございます!」


そしてディオンはコレットではなく、リリアーヌをエスコートして馬車へと向かう。
ポツリとその場に取り残されたコレットの腹部は締め付けられるように痛んでいた。
侍女がリリアーヌの支度に時間を取られたこともあり適当にドレスを着付けたこともあるが、これからあらぬ噂が流れて息が吸いづらくなると思うと足が重い。

(きっと妹に婚約者を取られたとかなんとか、面白おかしく言われるのでしょうね)

後ろからクスクスとコレットを馬鹿にするような侍女たちの笑い声と「さっさと行け」と父に言われ、「リリアーヌにずっとついてなさい」という母の声が聞こえた。

何故コレットが当然のようにリリアーヌの面倒を見なくてはいけないのか。
考えることすら面倒だった。
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