病弱な妹に全てを搾取されてきた令嬢はもう何も奪わせない
いつもと違う様子を見てか、力が緩んだのを確認してから父の体を押し退けた。
ふとリリアーヌの机にあったハサミが目に入る。
コレットはフラフラと歩きながらハサミを手に取った。
それには皆、動きを止める。
コレットはハサミに指を通して、刃先を自分に向けた。
その場にいる全員が目を見開いて息を呑んだ。
「コレット、お姉様……!?」
「お、おい……何をしている!」
「やめなさいっ、コレット」
コレットはハサミを開いてから反対側の手でリリアーヌと同じように伸ばし続けたオリーブ色の髪を掴む。
ザクザクとハサミが進むと床にバサリと音を立てて髪が散らばっていく。
「なっ……!」
コレットは胸元まで切った髪を払い、ハサミを振り翳してテーブルに突き立てた。
そして家族に向けて満面の笑みを向けながら、スカートの裾を掴み、軽く頭を下げた。
これは心からの笑顔だったと思う。
髪の重さが消えたからなのか体が羽根のように軽い。
「……さようなら」
コレットがそう言って部屋を出て行くまで、誰も何も言わなかった。
そしてパタリと扉を閉めた瞬間に父と母の怒号が響く。
ふとリリアーヌの机にあったハサミが目に入る。
コレットはフラフラと歩きながらハサミを手に取った。
それには皆、動きを止める。
コレットはハサミに指を通して、刃先を自分に向けた。
その場にいる全員が目を見開いて息を呑んだ。
「コレット、お姉様……!?」
「お、おい……何をしている!」
「やめなさいっ、コレット」
コレットはハサミを開いてから反対側の手でリリアーヌと同じように伸ばし続けたオリーブ色の髪を掴む。
ザクザクとハサミが進むと床にバサリと音を立てて髪が散らばっていく。
「なっ……!」
コレットは胸元まで切った髪を払い、ハサミを振り翳してテーブルに突き立てた。
そして家族に向けて満面の笑みを向けながら、スカートの裾を掴み、軽く頭を下げた。
これは心からの笑顔だったと思う。
髪の重さが消えたからなのか体が羽根のように軽い。
「……さようなら」
コレットがそう言って部屋を出て行くまで、誰も何も言わなかった。
そしてパタリと扉を閉めた瞬間に父と母の怒号が響く。