かつて女の子だった人たちへ
さて今日は雪奈も出かける用事がある。急いで仕度をしなければならない。
スーツに着替え、洗面所でメイクを仕上げていると、スマホが振動した。見れば、先日から数通目のメッセージが届いていた。
送り主は俊夫である。
【雪奈、今度会って話せないか?】
雪奈は画面を見て、ふうと嘆息した。
二ヶ月前、あっさり離婚に応じた俊夫は、しばらくは女遊びに精をだしていたようだ。もう雪奈も絆も過去の存在と言わんばかりに、まったく連絡はなかった。
しかし、先週再び狭心症の発作を起こして入院したらしい
【雪奈と絆に会いたい】【間違っていたのは俺だと気付いた】【もう一度家族三人でやりなおせないか?】
これらのメッセージが病床から送られてきている。
雪奈は少し考え、メッセージアプリのブロック機能を使った。これで俊夫からのメッセージは届かない。雪奈の実家の電話番号も住所も知っているのだから、その気になればそちらに連絡できるはず。どの面を下げてと雪奈の両親には思われるだろうし、雪奈が俊夫の求めに応じるかは別問題だが。
「看病はお義母さんに頼めばいいわ」
俊夫に情がまったくなくなったわけではない。絆の父親で、それでも十年以上暮らした相手だ。
しかし、俊夫はこの先も雪奈を都合のいい存在として扱うだろう。誰より大事にしているというポーズを取り、看護介護要員として使い、雪奈の人生を裏切り続けるだろう。
そんな相手とはもう暮らせないし、見限ったからこそ離婚したのだ。よりを戻すなど有り得ない。
スーツに着替え、洗面所でメイクを仕上げていると、スマホが振動した。見れば、先日から数通目のメッセージが届いていた。
送り主は俊夫である。
【雪奈、今度会って話せないか?】
雪奈は画面を見て、ふうと嘆息した。
二ヶ月前、あっさり離婚に応じた俊夫は、しばらくは女遊びに精をだしていたようだ。もう雪奈も絆も過去の存在と言わんばかりに、まったく連絡はなかった。
しかし、先週再び狭心症の発作を起こして入院したらしい
【雪奈と絆に会いたい】【間違っていたのは俺だと気付いた】【もう一度家族三人でやりなおせないか?】
これらのメッセージが病床から送られてきている。
雪奈は少し考え、メッセージアプリのブロック機能を使った。これで俊夫からのメッセージは届かない。雪奈の実家の電話番号も住所も知っているのだから、その気になればそちらに連絡できるはず。どの面を下げてと雪奈の両親には思われるだろうし、雪奈が俊夫の求めに応じるかは別問題だが。
「看病はお義母さんに頼めばいいわ」
俊夫に情がまったくなくなったわけではない。絆の父親で、それでも十年以上暮らした相手だ。
しかし、俊夫はこの先も雪奈を都合のいい存在として扱うだろう。誰より大事にしているというポーズを取り、看護介護要員として使い、雪奈の人生を裏切り続けるだろう。
そんな相手とはもう暮らせないし、見限ったからこそ離婚したのだ。よりを戻すなど有り得ない。