不滅のユースティティア。




「これを自力で解けるようになってから出直してこいバーカ」


「ごめんっ、ごめんってばあ……っ、このまま腕ごと凍結しちゃうよぉぉぉうわぁぁぁん!!」



そろそろいいかと、魔法を解こうとした───けれど。



「あんな化け物一家と関わってるからお前も化け物になったんだ…!!」



魔法解除をやめ、ぐっと魔力にちからを込めた。

ピキピキと腕だけでなく、そこから胴体、全身にかけておれの氷魔法が浸透してゆく。


残りの2人は泣き叫びながら退散し、おれの標的となった少年はごめんなさいごめんなさいと謝ってくる。



「うわああああ!!!つめたいよぉぉぉ死んじゃうよおおお……!!」


「───こぉっらレオンハルト!!」



パシッ!!



「いたっ…!」



叩かれたのは、おれ。

瞬時に解かれた氷魔法。


もう少しで凍結状態だったそいつは安心に泣くどころか、すぐに怯える眼差しで転がり込むように逃げて行った。



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