財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す

「お前、本当に可愛くないよな。今日は一ヶ月ぶりだぞ。もういい。俺は他の友達と飲みに行く。お前はキャンセル」

 私はびっくりして彼を見た。半年位前に口説かれて付き合いはじめた。いつもなら彼は行きつけのバーで飲んで待っている。でも……。

「わかった」

 すぐに通り過ぎる。すると右腕を引かれ彼にキスされた。びっくりした。こんなところでする?この人やっぱりおかしい。

「な、何するのよ!」

「じゃあな。これくらいしないと腹の虫が収まらねえよ」

 きびすを返していなくなる彼の後ろ姿を睨んだ。

 とても口のうまい人。秘書課はそういう人が多いけれど、彼もその代表格だと付き合いだしてから気がついた。

 後悔しても遅い。
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