強面騎士団長に離婚を申し出たら、私を離したくないってソレ本当ですか!? ~転生聖女は推しをヒロインルートに戻したい~
もっとも先代聖女様が身罷ってから既に三十年。現存する〝防御の盾〟は片手の指の数ほどしかないと聞く。今回は緊急事態だから、ラインフェルド様の判断で使用されたのだろう。
そうこうしているうちに、ついに魔獣が観覧席の前方に姿を現した。
鋭い鉤爪のついた両前足を振り上げ、咆哮を上げながらこちらに迫るのは、体長三メートルほどのゴリラのような風体の魔獣だった。魔物としては小型だが、全身に赤黒い瘴気を纏わせたその姿は、邪悪のひと言に尽きた。
陣形を組んだ第一部隊の騎士たちが一歩前に進み出て、第二部隊は狙いをつけて弓を引き絞る。
幸いにも、魔獣は一体のみの単独出現。騎士たちの連携した動きを前に、このまま任せておけばきっと大丈夫だと安堵しかけた。
その時。
『ハッ! たった一体ではないか、大騒ぎしおってからに。一体の魔獣ごとき、私が成敗してくれる』
フランソワ殿下が好戦的な笑みを浮かべて、〝防御の盾〟の外へ踏み出す。
『殿下!? なにをなさいますか!?』
そうこうしているうちに、ついに魔獣が観覧席の前方に姿を現した。
鋭い鉤爪のついた両前足を振り上げ、咆哮を上げながらこちらに迫るのは、体長三メートルほどのゴリラのような風体の魔獣だった。魔物としては小型だが、全身に赤黒い瘴気を纏わせたその姿は、邪悪のひと言に尽きた。
陣形を組んだ第一部隊の騎士たちが一歩前に進み出て、第二部隊は狙いをつけて弓を引き絞る。
幸いにも、魔獣は一体のみの単独出現。騎士たちの連携した動きを前に、このまま任せておけばきっと大丈夫だと安堵しかけた。
その時。
『ハッ! たった一体ではないか、大騒ぎしおってからに。一体の魔獣ごとき、私が成敗してくれる』
フランソワ殿下が好戦的な笑みを浮かべて、〝防御の盾〟の外へ踏み出す。
『殿下!? なにをなさいますか!?』