可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
ルシアは嬉しくなって、カーバンクルのモフモフの尻尾を抱きしめ顔を埋める。
スーハスーハと思い切りバンクの香りを吸う。
「はぁぁ、松脂の薫りが混じった良い香り……すーっとする……」
ルシアが堪能すると、バンクはくすぐったそうに身をよじり、ルシアの顔に抱きついた。
仕返しするようにルシアの頭の匂いを嗅ぐ。
「キュィィィ」
バンクもうっとりとしたように鳴き声をあげた。
それを見てカイルは思わず笑う。ウルカヌスの声は聞こえないが、バンクとルシアのやりとりが微笑ましかったからだ。
クスクス笑うカイルを見て、ルシアは唇を尖らせた。
「カイルまで馬鹿にするの?」
「ううん、可愛いな、って思って」
カイルが答えると、ルシアはパッと頬を赤らめた。