可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
なにより、カイルは母の形見のペンダントはヒベルヌス王国の天才魔導具師が作った物だと聞いていた。その国へ行けば、壊れてしまった母の形見も直すことができるにではないかと考えていたのだ。
(ペンダントを作った人には会えなかったけど、おかげで、ルシアと出会うことができた。どんな身分でも優しくしてくれたルシア。でも、僕が王子だと知ったら、前とは同じように接してくれなくなるかもしれない。ルシアはそんな子じゃないと思うけれど、今の関係が壊れるのは嫌だ――)
カイルはそう思い、ルシアに本当のことが言えないでいた。
「カイル? どうしたの?」
考え込むカイルを見て、ルシアが小首をかしげた。
カイルは慌てて首を振る。
「なんでもないよ! 久々に帰ってきたから、懐かしいなって思って。ルシアはどう? この村はなじめそう?」
「うん!」
ルシアは元気よく答えた。