可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「ああ、ジュール侯爵領か……」
「うん。カイルも見た? 酷い有様だったでしょう? 上に立つ人が違うだけでこんなに村が変わるなんて不思議。領主様はきっと有能な方なのね」
ルシアが天真爛漫に笑った。
「そうかな? みんなが暮らしやすい方が、領主だって暮らしやすいでしょ? そのために努力するのは領主として当たり前じゃない?」
「そう思えることが当たり前じゃないのよ! カイルはもっと領主様に感謝したほうが良いわ!」
ルシアは自分のことのようにプリプリと怒っている。
カイルは少し照れくさい。ただ自分の好きな人々の不幸な顔が見たくなかっただけだったのだが、ルシアに認められると、とても嬉しい。