可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「でも、もう婚約者じゃないし、必要としている人はたくさんいるはずよ」
ルシアはこの腕時計をシグラ王国で特許出願しようと思ったのだ。
設計図を書き、申請書をつける。
ルシアがレモラに贈った魔導具腕時計には、タイマーとアラーム機能がついていた。連動した魔導具に、スケジュールを入力すると予定を知らせてくれるのだ。
また、体温と心拍数も測定し、居眠りをしそうになれば振動で教えてくれる。緊張が続けば、休むべき時間を教えてくれ、睡眠も管理してくれる。
運動不足になりがちなレモラのために、一日一万歩以上歩かなければ時計が止まる仕様になっていた。
この歩数制限は取り払い、ちょっとした辞書機能やメモ機能を追加して、シグラ王国で商品化しようと考えたのだ。
小さいが魔力の高い魔晶石を腕時計に入れる。すると、腕時計は音もなく動き出した。
「どう? ウルちゃん。大丈夫?」
ルシアはウルカヌスに問いかける。
<問題ない。ちゃんと魔力が巡っている>
ウルカヌスが太鼓判を押す。
「じゃ、これでできあがり!」
ルシアは新しい腕時計を見て満足した。