可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

 ジューレ侯爵も、レモラも苦々しい思いだ。

 魔導具省長官の家系はジューレ侯爵家なのに、魔導具の知識の話となると必ずファクト子爵家が注目を浴びる。

 家臣のくせに、主家を上回る信頼が気に入らないのだ。

「それが、子爵は行方不明で……」

「ああ、君が命じた旅で二年ほど行方がわからないのだったな。そのあいだ、管理していた者はどうしたのだ」

「ファクト子爵家の娘が管理していたのですが、実は療養中でして……見込みが立たず……」

「療養中? なぜ? ……ああ、婚約破棄が原因か……」

 議場に呆れかえったため息が満ちた。馬鹿なことをした、といいたげな空気である。
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