可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「あ! そうだ! 今日もレモラ様の大好きなスイーツを用意したんです」
テーブルの上には、モンブランがたくさん用意されている。
栗のクリームの中には、甘いスポンジと、これまた甘い生クリームが入っている。
添えられているのは砂糖たっぷりのミルクティーだ。どれもレモラの大好物である。
レモラは目を細めた。
「ミゼルは俺の好みをよくわかっているな。ルシアは『ミルクティーには砂糖を入れるな、蜂蜜にしろ』だとか、『モンブランは月に一度にしろ』だとか、小うるさくてたまらなかった」
レモラは忌々しいものを思い出すように吐き捨てた。
甘かった空気が一瞬にして、寒々しく変わった。