可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
ふたりはいたずらっぽく、ニッと笑う。まるで、いたずらを思いついた子供のようだ。
しかし、カイルの美しいエスコートの仕草に、ルシアは感心する。
「……カイルって、とっても動作が上品よね? シグラ王国では、商人も貴族のような教育を受けるの?」
カイルはギクリとしてルシアを見た。そして、少しぎこちなく笑う。
「あ……ううん? ヒベルヌス王国へ留学するために一生懸命勉強したんだ」
「とっても努力家なのね!」
ルシアは素直に感心する。一朝一夕で身につくものではないからだ。
ルシアに褒められ、カイルは照れくさそうに笑った。
「それよりルシア! 新しい魔導具のアイデアを考えたんだけど……」
ふたりは額を付き合わせ、魔導具談義をはじめた。
ルシアにとっても、カイルにとっても、この時間はなによりも楽しいものなのだ。