可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
(でも、今回のことはあまりに酷い……)
カイルは思い、余計なことかと思いつつも、馬車でルシアを待っていたのだ。
子爵家の馬車で出てくると思っていたのに、なぜかルシアはドレス姿で門の外までやってきた。
しかも、ひとりである。
カイルはいてもたってもいられずに、ルシアに声をかけたのだった。
「……何事も起こらなければいいけれど」
カイルの心はざわついた。
一緒に会場に入れば良かったと、後悔する。
「でもだめだ。そんなことをしたら、ルシアは浮気者のレッテルを貼られてしまう」
カイルはなすすべもなくルシアを見守るしかなかった。