可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~


 ルシアはパーティー会場のドアを開けた。

 こっそりと紛れ込もうとしたのだが、目ざとく妹のミゼルがルシアを見つける。

 ミゼルは彼女面で、ルシアの婚約者レモラの腕に絡みついていた。

 ミゼルは赤みを帯びた茶色の瞳をハート型に輝かせ、レモラを見上げている。ストロベリーブロンドの髪をツインインテールに結っているのは、彼女のお気に入りの髪型だからだ。

 しかも、ふたりはそろいのピンクの衣装である。ピンクはミゼルの勝負色だった。

(ああ、ふたりでコソコソしてたのはこれだったのね。どうしても私を見世物にしたかったってわけ)

 ルシアは内心おかしかった。もう、笑っていないとやっていられない馬鹿らしさだ。

「まぁ! お継姉(ねえ)様! どうしてこんなに遅れたんですか?」

 白々しくミゼルが言う。
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