可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「卒業記念パーティーに遅刻してくるとはどういうつもりだ? ルシア。俺に恥をかかせるつもりか?」
蔑むようにルシアを見たのは、彼女の婚約者レモラ・デ・ジューレである。
レモラは、灰色のワンレングスの髪をバサリとかきあげ、ヤレヤレと口に出す。グレーの瞳で呆れたようにルシアを見た。
レモラは豪華すぎて悪趣味なピンクの衣装に身を包み、ルシアの血の繋がらない妹ミゼルの腰を抱いている。
婚約者の妹を、まるで恋人のように侍らせているが、初めてのことではない。
(コメディアンのようなペアルックね。まるで『コント「婚約破棄!」』って言い出しそう)
ルシアは頬の内側を噛みふたりを見つめた。気を緩めたら笑ってしまいそうだ。
肩を震わせこらえるルシアを見て、傷ついていると勘違いしたのだろう。ミゼルは勝ち誇ったように微笑んだ。