可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
(やっぱり、王宮はイヤなところだ)
カイルはうんざりした気持ちになる。しかし、ナタンの言うことは、間違ってはいなかった。
(僕がこのまま自分の身分を偽り暮らしていたら、ルシアを傷付けることになる。僕が王子あるかぎり、平民のルシアとは結婚できないだろう。でも、僕が平民に下ったら、ルシアの安全は保証できない。あれだけ能力のある女性だ。兄上以外の者もルシアを欲しがるに違いないから)
カイルはそう思うと、大きく息を吐いた。
(だから、今までのように責務から逃げるだけではダメなんだ)
そして、キリリと前を向き、一歩踏み出した。