可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~
「久しぶりだな。カイル。話はセファ辺境伯から聞いている」
「ご無沙汰しております。父上」
カイルは父に頭を下げた。
父といえども、親子らしい思い出があるわけではない。カイルの母は側妃であり、正妃の陰に隠れていたからだ。
しかも、体の弱い母はカイルが生まれてからは、彼とともにセファ領で暮らしており、カイルは父と疎遠だった。母が亡くなってから、王宮に呼び戻されはしたものの、ほかの妻子がいる父に甘えようとは思えなかった。
「お前から私に会いたいとは珍しいこともあったものだ。さあ、席に着け」
シグラ国王は笑った。