可愛げがないと捨てられた天才魔導具師は隣国でのんびり気ままな工房生活を送ることにしました!~念願の第二の人生、思う存分ものづくりライフ!~

(ジューレ侯爵家は王宮で魔導具の管理を任されている家門。私のファクト子爵家はジューレ侯爵家の命を受け、魔導具の修理をおこなう家門。父が行方不明の今、実務は私がひとりで引き受けているのに、断ることなどできないわ)

 そもそも、卒業パーティーの直前に修理の依頼をごり押ししてくる侯爵も侯爵だが、自分の父の依頼なのにそれを理由に婚約者を責める息子も息子である。

(私を見世物にするためにこんな計画を立てるなんて、ほとほと愛想が尽きたわね……)

 ルシアは思いつつ、素直に謝る。

 公の場で、侯爵子息を(おとし)めるわけにはいかない。

「俺の父が悪いというのか!? 言い訳ばかりで見苦しい! 仕事で遅れてきたというくせに、なんだ、そのケバケバしい爪! そんな爪で仕事ができるわけない! 誰かにやらせた証拠だ!」

 レモラはルシアを指さした。
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