先輩!
「死ぬかもって思った時、芽衣のことしか浮かばなかった。俺まだプロポーズしてねーじゃん。俺死んだら誰があいつ幸せにするの?誰が守るの?俺が死んだら、あの泣き虫絶対泣くじゃんって」

「うん泣く。生きていけないかもしれない」

「俺は同棲がしたかったわけじゃないんだ。付き合ってすぐ一緒に暮らしたいって思い始めて、いつプロポーズしようって考えてた。今朝は時間もなかったし、プロポーズはかっこよく決めたかったから言うに言えなかった。まあ、まさかこんなぶっさいくな顔面で、出張先の病院のベッドの上ですることになるとは思ってなかったけど」

「どこでだって最高に嬉しい。ケガしててもかっこいい。大好き。逆にこんなプロポーズなかなかないよ」

「芽衣、愛してるよ」

「わたしも。翔くん、大好き。愛してる」

「キスしていい?」

「うん。あっ、でも痛くない?」


返事はなく、右手が頬に添えられる。

わたしの方から近づいて、そっと、唇を重ねた。

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