先輩!

駐輪場を見れば、芽衣に告白したときのことを思い出す。廊下、階段、渡り廊下。教室、運動場、体育館。中学校という場所は、芽衣を思い出して仕方ない。


でも今、一番に思い出すのは芽衣の泣き顔だ。


お互いの両親に許可をとって始めた同棲だった。年内の結婚を目標に、2人で新生活をがんばろうと話していた矢先、俺が泣かせてしまった。

深く、傷つけてしまった。


俺が苦しんでもがいているとき、芽衣が楽しそうに仕事をしているのが辛かった。

俺に気を使って、励まされ、言葉を選びながら話をされるのが嫌で仕方なかった。


芽衣。ほんとはあの時、教師をやめようと思ってたんだ。

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