愛なき政略結婚は愛のはじまりでした
雅が強い意志を持って誠一郎を制止すれば、誠一郎はやれやれといった表情をしながら諦めてくれた。
「……はあ。わかったよ。本当に姉さんはいつでも人のことばかりなんだから」
「ごめんなさい」
「いいよ。それが姉さんなんだから。でも、あとで必ず連絡しよう。姉さんだって直接話したいだろ?」
「……そうね。そうしたい。話したい。清隆さんと話がしたい」
「うん。それがいい。家に帰った頃合いを見計らって連絡しよう」
今度は雅も素直に頷いた。
「そうするわ。ありがとう、誠一郎さん」
この先の行動が決まって、雅はようやく少しだけ人心地つくことができた。誠一郎の表情も少し柔らかくなっている。
「姉さん、ここまで来て疲れただろ? 顔色もあまりよくないし。二階にベッドがあるから、そこで少し休むといいよ」
「ありがとう。でも、それは悪いわ」
「はあ。こんなときくらい遠慮しないでよ。そんな具合の悪そうな顔で起きてられると、僕が落ち着かないから。だから、気にせず休んで。ね?」
相変わらず優しい。気遣いに溢れている。心が弱っている今はそれがとてもありがたい。雅は「ありがとう」と言って、大人しく寝かせてもらうことにした。
「……はあ。わかったよ。本当に姉さんはいつでも人のことばかりなんだから」
「ごめんなさい」
「いいよ。それが姉さんなんだから。でも、あとで必ず連絡しよう。姉さんだって直接話したいだろ?」
「……そうね。そうしたい。話したい。清隆さんと話がしたい」
「うん。それがいい。家に帰った頃合いを見計らって連絡しよう」
今度は雅も素直に頷いた。
「そうするわ。ありがとう、誠一郎さん」
この先の行動が決まって、雅はようやく少しだけ人心地つくことができた。誠一郎の表情も少し柔らかくなっている。
「姉さん、ここまで来て疲れただろ? 顔色もあまりよくないし。二階にベッドがあるから、そこで少し休むといいよ」
「ありがとう。でも、それは悪いわ」
「はあ。こんなときくらい遠慮しないでよ。そんな具合の悪そうな顔で起きてられると、僕が落ち着かないから。だから、気にせず休んで。ね?」
相変わらず優しい。気遣いに溢れている。心が弱っている今はそれがとてもありがたい。雅は「ありがとう」と言って、大人しく寝かせてもらうことにした。