愛なき政略結婚は愛のはじまりでした
***

 あの恐怖の現場から抜け出したあと、雅は誠一郎の家へ連れていかれ、そこで心配顔の誠一郎に出迎えられた。どうやら清隆が誠一郎に連絡をしてくれていたらしい。

 無事でよかったと涙を浮かべる誠一郎に、本当に心配をかけてしまっていたのだなと少し胸が痛くなると共に温かくなった。

 もう心配の必要はないと清隆から説明してもらい、雅は誠一郎の家に置いていた荷物をまとめ、清隆と二人の家へ帰ることになった。


 しかし、車が向かった先は二人がこれまで住んでいた場所ではなく、まったく見覚えのないマンション。不思議に思いながらも清隆についていってみれば、ここはこの一週間ばかしで用意した新しい二人の住居だと教えられた。
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