愛なき政略結婚は愛のはじまりでした
この時間に顔を合わせるのは初めてのことでここから先の対応がわからない。清隆の言葉をその通りに実行するなら、清隆に構わず自室に下がってしまうのがよいのだろうが、夫の食事の心配くらいはすべきなのではないかという考えも浮かぶ。この時間ならきっと夕飯はまだ食べていないだろう。清隆の分の食事も用意されているから、必要ならそれを配膳することくらいはしたほうがよいのではないかと、雅はそこまで考えてから、恐る恐る清隆に話しかけた。
「清隆さんも、お食事、お召し上がりになりますか?」
「そんなことは気にしなくていい」
すぐさまその言葉が返ってきて、これは余計なお世話だったのだと悟った。
「申し訳ありません」
「いや。自分のことは自分でする。君が気にする必要はない」
冷たい言い方に聞こえるが、おそらく清隆が言ったその言葉はそのままの意味なのだろう。清隆のことは何も気にしなくていいと言いたいようだ。
それならば雅がここに長くいても互いに居心地悪いだけだろう。雅はすぐに退散するべく、立ち上がって食器をシンクへと運ぶ。あとでハウスキーパーが片づけてくれるからこれだけでいい。
「では、私は自室へ戻ります」
それだけ告げてリビングのドアへ手をかけると、予想外にも清隆から声がかかった。
「清隆さんも、お食事、お召し上がりになりますか?」
「そんなことは気にしなくていい」
すぐさまその言葉が返ってきて、これは余計なお世話だったのだと悟った。
「申し訳ありません」
「いや。自分のことは自分でする。君が気にする必要はない」
冷たい言い方に聞こえるが、おそらく清隆が言ったその言葉はそのままの意味なのだろう。清隆のことは何も気にしなくていいと言いたいようだ。
それならば雅がここに長くいても互いに居心地悪いだけだろう。雅はすぐに退散するべく、立ち上がって食器をシンクへと運ぶ。あとでハウスキーパーが片づけてくれるからこれだけでいい。
「では、私は自室へ戻ります」
それだけ告げてリビングのドアへ手をかけると、予想外にも清隆から声がかかった。