一夜を共にしたかつての片思い相手は、優秀外科医だった。〜憧れの君と私の夢〜
 夕食をさっと食べ終わるとまことへの授乳に自身の入浴になどなどとあれこれしている間に夜の21時になった。まことは熱が出ているので入浴はせず、温かい濡れタオルで身体を拭くのにとどめて置いた。
 すると、スマホに電話がかかって来る。成哉からだ。

「もしもし?」
「あっ愛海? 今から帰るから」
「わかった。ごはん温めておくね」

 成哉が帰って来るのでその間に彼の分の夕食をお手伝いさんと共に温めなおす。サバはレンジで温め、お味噌汁はもう一度火にかけて沸騰するまで温めておいた。

「ただいまあ」

 成哉を玄関で出迎える。彼のリュックを受け取ろうとしたら、大丈夫だと言って制された。

「無理はよくない。あとこれ結構重いよ?」
「えっ、そ、そっか」
「だから俺が持つよ。ありがとな」

 成哉に頭をわしゃわしゃと撫でられる。ちょっと恥ずかしさと嬉しさが胸の奥からこみあげてきた。

「晩ごはん温めておいたよ」
「おっサンキュー」
「今日は和食」
「そっかあ、楽しみだ」

 成哉は荷物を自室に置いた後、リビングに立ち寄りそこで夕食を頂く。サバも味噌汁も美味しいと喜びながら食べ進めていった。

「まことはどうなってる?」
「寝てる」
「そっか。こういう時は寝て体力温存しといた方がいいよ」
「だよね」
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