彼に抱かれ愛を弾く 〜ベリが丘恋物語〜
「では、弾かせてもらえますか?お役に立てるかどうかはわかりませんが」
高椿さんの目元がやんわりと緩む。
「ありがとう。じゃあ……」
黒服の男性と視線を交わし、頷くと、行きましょうかと席を立った。
カフェを出て、先を歩く高椿さんのあとをついて行く。
エレベーターに乗り、上階へと向かった。
シースルーになっているエレベーターからは、2億円とも言われる豪華なシャンデリアを間近で見ることができる上、上昇するにつれ、ベリが丘のシンボルタワーであるツインタワーや、美しく広がる街並みを見ることができた。
富裕層の宿泊者が多いこのホテルは、容易に上階に行くことはできない。なので、私もロビー階にしか足を踏み入れたことはなく、上階など未知の世界だった。
思わず感嘆の息が漏れる。
エレベーターは止まることなく上昇し、最上階のすぐ下の階で止まった。エレベーターを降り、左へ進むとフレンチ、右へ進むとバーラウンジといった造りになっている。私たちは右へ進んだ。高級な大人の雰囲気が私たちを出迎える。
入口に待機していた黒服の男性が丁寧にお辞儀をした。
「突然ごめんなさい、マネージャー」
「お役に立てて幸いです。さぁ、どうぞ」
黒服を着こなした、マネージャーと言われる男性の端正な身のこなしには溜息しか出ない。
彼に促され中に足を踏み入れた。
日中なので客の姿はない。
私は店内をぐるりと見まわした。座り心地の良さそうなソファー席がフロアー全体に広がっており、一段下がったところにグランドピアノが存在を主張していた。
そして何より驚いたのは、ここにあるグランドピアノが最高峰と言われるものの一つだったからだ。世界でも数台しかないと言われるピアノ。そのピアノがロビーにも置かれている。このホテルで2台を所有しているなど、本当に溜息しか出ない。
高椿さんの目元がやんわりと緩む。
「ありがとう。じゃあ……」
黒服の男性と視線を交わし、頷くと、行きましょうかと席を立った。
カフェを出て、先を歩く高椿さんのあとをついて行く。
エレベーターに乗り、上階へと向かった。
シースルーになっているエレベーターからは、2億円とも言われる豪華なシャンデリアを間近で見ることができる上、上昇するにつれ、ベリが丘のシンボルタワーであるツインタワーや、美しく広がる街並みを見ることができた。
富裕層の宿泊者が多いこのホテルは、容易に上階に行くことはできない。なので、私もロビー階にしか足を踏み入れたことはなく、上階など未知の世界だった。
思わず感嘆の息が漏れる。
エレベーターは止まることなく上昇し、最上階のすぐ下の階で止まった。エレベーターを降り、左へ進むとフレンチ、右へ進むとバーラウンジといった造りになっている。私たちは右へ進んだ。高級な大人の雰囲気が私たちを出迎える。
入口に待機していた黒服の男性が丁寧にお辞儀をした。
「突然ごめんなさい、マネージャー」
「お役に立てて幸いです。さぁ、どうぞ」
黒服を着こなした、マネージャーと言われる男性の端正な身のこなしには溜息しか出ない。
彼に促され中に足を踏み入れた。
日中なので客の姿はない。
私は店内をぐるりと見まわした。座り心地の良さそうなソファー席がフロアー全体に広がっており、一段下がったところにグランドピアノが存在を主張していた。
そして何より驚いたのは、ここにあるグランドピアノが最高峰と言われるものの一つだったからだ。世界でも数台しかないと言われるピアノ。そのピアノがロビーにも置かれている。このホテルで2台を所有しているなど、本当に溜息しか出ない。