彼に抱かれ愛を弾く 〜ベリが丘恋物語〜
「桃園さん、体調はどう?」
「とても元気です。症状もずっと出ていません」
「それは良かった。安心しました」
「あのぅ……季織先生は沙織さんのお姉様だったのですね。高椿さんではなく神崎さんということは……」
「高椿は私の旧姓よ。結婚して神崎になったの。脳外科に神崎淳也という医師がいるんだけど、私の夫よ」
「そうだったのですね!神崎淳也先生の名前は存じておりましたが、ご夫婦だっとは……てっきり同姓のお医者さまかと思っていました」
「脳外科に用がない限り、なかなか関わる機会はないものね」
「お義兄様は凄腕の脳外科医なのよ。学生時代は新聞配達のアルバイトで生計を立てながら勉学に励み、首席で卒業したの。お姉様は次席だから夫婦でツートップ。お義兄様はお姉様にベタ惚れなのよ、それにお姉様も」
嬉しそうに話す沙織さんの言葉を遮るように、季織先生が咳払いをした。
「沙織、もういいから」
「えぇぇぇっ、ケチ」
「ケチって何よ」
「ところでお姉様、今日はどうなさったの?何か用事でもあったのかしら?」
「そうそう、服を取りに来たのよ」
「服?」
「シュンスケが子供の頃に着ていたフォーマルスーツ。明日のパーティー、ユウヤに着せようと思って。あの子、子供の頃のシュンスケに体型がそっくりだから」
「仕立てなかったの?」
「すぐ大きくなるのにもったいないでしょう」
「さすがお姉様。お金は湧いてくるわけじゃないのよ!って、私、何度も叱られていたのを思い出したわ」
つい先ほどドレスを買ってもらったばかりの私は、心苦しさが激増してしまった。
「とても元気です。症状もずっと出ていません」
「それは良かった。安心しました」
「あのぅ……季織先生は沙織さんのお姉様だったのですね。高椿さんではなく神崎さんということは……」
「高椿は私の旧姓よ。結婚して神崎になったの。脳外科に神崎淳也という医師がいるんだけど、私の夫よ」
「そうだったのですね!神崎淳也先生の名前は存じておりましたが、ご夫婦だっとは……てっきり同姓のお医者さまかと思っていました」
「脳外科に用がない限り、なかなか関わる機会はないものね」
「お義兄様は凄腕の脳外科医なのよ。学生時代は新聞配達のアルバイトで生計を立てながら勉学に励み、首席で卒業したの。お姉様は次席だから夫婦でツートップ。お義兄様はお姉様にベタ惚れなのよ、それにお姉様も」
嬉しそうに話す沙織さんの言葉を遮るように、季織先生が咳払いをした。
「沙織、もういいから」
「えぇぇぇっ、ケチ」
「ケチって何よ」
「ところでお姉様、今日はどうなさったの?何か用事でもあったのかしら?」
「そうそう、服を取りに来たのよ」
「服?」
「シュンスケが子供の頃に着ていたフォーマルスーツ。明日のパーティー、ユウヤに着せようと思って。あの子、子供の頃のシュンスケに体型がそっくりだから」
「仕立てなかったの?」
「すぐ大きくなるのにもったいないでしょう」
「さすがお姉様。お金は湧いてくるわけじゃないのよ!って、私、何度も叱られていたのを思い出したわ」
つい先ほどドレスを買ってもらったばかりの私は、心苦しさが激増してしまった。