Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
その後、ナチョスやタコス、チリコンカンにワカモーレ……etc.
続々と注文したメニューが運ばれてきた。
歓声とともに次々手を伸ばしつつ、私たちの話題は再びクロードさんのことへ。
「新宿のバーで会ったのがきっかけって茉莉花から聞いた時は、それってナンパじゃん、ってちょっと心配しちゃったよね」
「投資会社って胡散臭そうとか。ごめんね茉莉花ちゃん、いろいろ言っちゃって」
2人から散々『騙されてるんじゃない?』って確認されたことを思い出して、私は苦笑い。
まぁ確かに、私だって自分以外の誰かに同じことが起こったら、疑っちゃうと思う。
本当に、4か月前までは想像もしてなかった。
――“once in a blue moon”っていう慣用句は知ってる?
――茉莉花ちゃんの人生にも、奇跡が訪れますように。
まさかごくごく平凡な自分の人生に、本当に“ブルームーンみたいな”奇跡が起きるなんて。
「そういえば、プロポーズについてはまだ聞いてなかったよね! どこで、どんなシチュエーションだったの?」
「そうそう、聞かせてよ!」
「あ、うん。えぇとね……」
2人からのリクエストで、私はクロードさんとの出会い、それからプロポーズまでの記憶を辿り始めた。