Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~

その後、食事を終え、甲板を一緒に散歩して酔いを冷ましていた時も、一向にそういう(・・・・)雰囲気にはならず。

……あれ? あれれ? 

まさか、一緒にいるだけで満足、とか?
それ以上は考えてなかったりする?

えぇええ? まさかまさか……

テンションは徐々に下降していく。
期待しすぎちゃダメだった?

もしかすると今夜も何もないかもしれない、って悲壮な覚悟すら決めかけていた――のに。


結論から言うと、それは全部杞憂だった。

私たちの部屋――船内で一番大きなスイートルーム――へ戻るや否や、まだドアが閉まりきる前に攫うように抱き寄せられ、深く口づけられたから。

「ふ、っぁ……」

咥内を舌でたっぷり弄られて思わずしがみつくと、服越しに彼の固い熱を感じて顔が赤くなるのがわかった。

「もういいだろう? よく我慢したと褒めてくれ」

私の耳を舌でねっとりなぞりながら囁かれて、ぞくぞくと快感が背筋を駆け抜ける。

そっか、我慢してくれてたんだ。
彼も、私を欲しいってちゃんと思ってくれてたんだ。

もちろん、私だって散々望んでいた展開だから、嬉しくないはずはない。
必死にこくこく頷くと、嬉しそうに口角の上がった唇に再び食いつかれる。

早々に息の上がった私は、なんとかキスの合間に掠れた声で「シャワーを」とお願いするが、妖艶な微笑に一蹴されてしまった。

「後でいい。どうせすぐドロドロになる」

「ぃい言い方っ!」

抗議の声を塞ぐように私の唇を角度を変えつつ食むクロードさんは、楽し気に喉で笑い、ワンピースのファスナーを焦らすようにゆっくり引き下ろす。

「ぁっ……ンッ」

ワンピース、キャミソールに上下の下着に……一枚脱がせては1メートルくらい移動、そして濃厚なキス、を何度か繰り返し、キングサイズのベッドへ身体が柔らかく沈んだ時には、一糸まとわぬ姿になっていた。

あなた、手慣れてますね!?

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